今回は、名作漫画ドラゴンボールを交えて、IT用語「ブロードキャスト」についてご説明します。
ブロードキャストの意味
ブロードキャストとは、「同じネットワークに存在するコンピュータすべてに、データを送信する」ことです。
ブロードキャストは、ドラゴンボールでいうところの、「セルゲームのお知らせ」です。
引用:『ドラゴンボール』(DRAGON BALL)33巻より
「セルゲームのお知らせ」とは、セルがテレビ局をハイジャックして、武道大会(セルゲーム)開催の告知を行った場面のことです。
引用:『ドラゴンボール』(DRAGON BALL)33巻より
テレビを見ている全員へ向けて、セルゲームの告知が伝わっていますね。
テレビを見ている(同じ環境にいる)全員へ向けて、セルゲームの告知をすることは「ブロードキャスト」の意味に当てはまります。
ブロードキャストについて、例を使って解説していきます。
次の例をご覧ください。
ブロードキャストの例①
1.コンピュータAが同じネットワークにいるコンピュータBと通信したいが、宛先のデータが不足していて通信ができない。
2.コンピュータAは、自分が属しているネットワーク内すべてのコンピュータにコンピュータBの宛先情報を確認するデータを送る。
3.コンピュータBから応答がくる。
4.コンピュータBの宛先情報が完全に手に入り、コンピュータBと通信できるようになる。
このうちの「2.」がブロードキャストに該当します。
いまいちピンとこない場合は、次の例を見てみましょう。
ブロードキャストの例②(人間バージョン)
1.教室にいる山本さんと話したいけど、顔が分からない。
2.教室の中で、山本さんいますか、と全員に聞こえるように発言する。
3.山本さんが返事をする。
4.山本さんの顔が分かり、山本さんと話せるようになる。
このうちの「2.」がブロードキャストに該当します。
いかがでしょうか。人に例えると、少しは分かりやすいかもです。
コンピュータの世界でも、このように山本さんを探す要領で、通信相手を探すことがあります。
山本さんの顔を把握するために、全員に呼びかける手法が「ブロードキャスト」にあたります。
込み入った話をすると、このとき探している山本さんの「顔」が、コンピュータでいう「MACアドレス」という識別子に該当します。
そして山本さんという「名前」が、「IPアドレス」という識別子に該当します。
※「IPアドレス」はネットワークにおけるコンピュータの「住所」と覚えるのが一般的です。
今回は話の都合上、IPアドレスを「名前」に例えさせていただきました。
まとめ
ブロードキャストとは、「同じネットワークに存在するコンピュータすべてに、データを送信する」ことです。
ブロードキャストはネットワーク分野の専門用語ですが、オフィスで不特定多数の人に大きな声で発言するとき、「ブロードキャストで呼びかける」なんて言ったりすることも、たま~にあります。
(IT業界に限った話ですが)
名作漫画の力を借りることで、少しでもIT知識が理解しやすいものになればと思い、この記事の執筆にいたりました。
この記事をとおして、少しでもIT知識を身につけることができましたら幸いです。