社会問題

【危険】外国人労働者受入れ緩和で日本は犯罪大国になる?【スウェーデンから学ぶ】

近年、日本の外国人受入れの規制(入管法)が改正され、
今までより多くの外国人労働者が受入れられるようになりました。

この入管法改正は一見、人手不足が解消される良い改正に思えますが、
将来の日本を犯罪大国へと陥れる危険をはらんでいます。

今回は、なぜ、外国人労働者受け入れ緩和(移民政策に近い)によって
日本が犯罪大国になる危険があるかをご説明していきます。

移民の定義

冒頭で外国人労働者受入れは移民政策に近いと述べていますが、
そもそも「移民」とは何かご説明します。

移民に正式な法的定義はありませんが、
国連経済社会局によれば、
1年以上外国に住んでいる人を移民とみなすようです。

この定義だと、留学生も移民としてカウントされます。
現実的に考えると、「永住を目指して外国に住んでいる人」と言えば
一般的な移民のイメージに近づくでしょう。

日本の外国人労働者受入れの現状


労働者の人手不足が深刻化していることを理由に、
日本政府は2018年の11月2日に「入管法(出入国管理法)改正案」を閣議決定しました。
同月に衆議院法務委員会・参議院においても改正が可決されたため、
2019年4月から改正法が施行されました。

改正前の入管法

改正の内容を見ていく前に、改正前の
日本の外国人労働者の在留資格について簡単に触れておきます。

街のコンビニや飲食店でみかける外国人の方は、
大抵、以下2つのどちらかの在留資格を持っています。
※「日本人の配偶者」等を除きます。

・留学生
・技能実習生

技能実習生とは、特定の技能を習得するという目的で最長5年間、
日本で働くことが許可されている外国人労働者です。

技能実習生は、実習期間5年を満了すると母国に帰らなければならないため、
雇用主からは、せっかく仕事を覚えた外国人労働者を返したくない声が
多く上がっていました。

改正後の入管法

入管法の改正によって「特定技能」が新設されました。
これは先程お話した「技能実習」の最長5年を延長する在留資格です。

この在留資格を取得するためには、一定以上の技能実習経験があるか、
定められた日本語能力やビジネススキルの試験に合格しなければなりません。
※特定技能の対象業種は14種に限定されています。

特定技能は「特定技能1号」「特定技能2号」の2つに分類され、
「特定技能2号」では外国人労働者のみだけでなく、その家族も、
人数の制限なく滞在期間を更新することもできるようになります。
(条件を満たせば永住申請も可能)

家族を偽って日本の保険制度をうけようとするケースが想定されるため、
「事実上の移民政策だ」として2号の業種を追加することに対する反対が
野党から多く上がっていました。

現時点で2号に属する業種はなく、建設業と造船・舶用工業の2業種が2021年度から
試験が始まる予定です。

外国人労働者受入れを進めると犯罪大国になる危険

外国人受入れ緩和(事実上の移民)が進むと、
日本が将来的に犯罪大国になる危険性があります。

2019年6月末時点での日本の在留外国人数は、282万9,416人で、
前年末に比べ9万8,323人(3.6%)増加となり、過去最高を更新しました。

2019年時点では日本の45人に1人が在留外国人です。

スウェーデンから学ぶ移民政策の末路


ここで、移民政策によって犯罪率が(1980年~現在にかけて)
10倍以上になってしまった
スウェーデンの在留外国人数を確認してみましょう。

1940年から2016年にかけて多くの移民を受け入れてきたスウェーデンは、
2019年時点で、在留外国人数は約200万5,000人と日本より少なめです。

しかし、スウェーデンの総人口は約1023万ですから、
スウェーデンの5人に1人が在留外国人にあたります。(日本の9倍の比率)

近年のスウェーデンは、特定の15箇所のエリア(移民が集まり治安が悪いエリア)は
警察も立ち入れないほど危険とされており、2017年時点で性犯罪の被害は世界2位となっています。
参考:スウェーデン国内の移民による犯罪が深刻化

スウェーデンは、生活苦な移民の2世や3世が犯罪集団を形成していることや、
移住後の言語の壁(スウェーデン社会から隔絶された環境)といった要因から、
治安が悪化しています。

日本は犯罪大国になるのか

日本も外国人労働者受入れの基準を緩和してしまったことで、
将来的に犯罪率が高まる危険性は十分にあります。

なぜなら、2021年から検討されている「特定技能2号」では
外国人労働者のみだけでなく、その家族も、人数の制限なく永住が可能となり
「日本の社会から隔絶された外国人」が大幅に増えていく可能性があるためです。

つまり、外国人労働者の受入れ緩和により
日本の言語・社会から隔絶された在留外国人が増加して、
将来的に昨今のスウェーデンと同じ移民の犯罪集団が形成される可能性があるのです。

まとめ

今回は、日本が入管法を改正した内容と、
将来的に犯罪率が増加する危険についてご説明しました。

数十年という長い期間移民を受け入れ続けたスウェーデンから
社会問題の学びを得ることは大切です。

入管法を改正したからといって直ぐに犯罪率が上がることはないでしょうが、
外国人を受入れ続けていくのであれば、外国人労働者だけでなくその家族も、
日本社会から隔絶しないための指導(日本語学など)を実施していく必要があると
筆者は考えています。

(人手が足りないから外国人を受入れてるのに、受入れた外国人を
教育するとなると、教育する人手が必要になって本末転倒ですが…)

今後は、外国人労働者の受入れ人数を増やしていくより、
政府主体の設備投資(モノを生産する機械など)や公共投資(高速道路など)によって、
国民1人当たりが生産できる量(=お金)を増やしていくことが課題になってくるでしょう。

この記事をとおして、少しでも多くの方に入管法改正によるリスクを
知っていただければ幸いです。